◆読書ログ(夢・出逢い・魔性/恋風)。◆
2002年3月22日読書ログ。
関係薄いけど、積読状態にある本って、買ったときが一番興味のある瞬間だったんだよね…。安心感を買うとは云うけど、ね。
▼夢・出逢い・魔性
(森博嗣/講談社ノベルス)
世の中にある、AとBとを分ける境界線。毎日目を向け耳を傾け、拾い続けるモノたち。それらの取得品があなたの個性を表現することになっても、拾いモノがあなたになることはない。しかしその異界に踏み入れ、自身を同一化してしうとしたら…?
個人的にチェック(ページの端を折る)したのは10P。「お互いを理解しようとする行為が破壊を生む」、「味方がいるほうが弱い」などドキリとさせられたりしながら、今回も森氏の執筆の発端となったモチーフを読み込んでいく。私のやり方のように、“誰かのやり方(或いは人生の一部分)をトレースする作業”に楽しみを覚える人種は少なくないでしょう。今作はそんな読者像を見透かしたかのように、森→トレース→作品にフィードバック、が為されています。
読了後、「あぁ、これが私の着ぐるみだったんだな」と抽象化して理解させられました。エピローグでの生まれてから死ぬまでの“かぶりもの”に気付かされること。そんなテイスト(今日は塩ラーメン??)。
“封印再度”以来二度目の題名が韻を踏むつくり。
▼恋風
(吉田基已/講談社)
月刊誌イブニング連載中。ってか、今日はこれを買えて(しかも読めて!)それだけで満足!ちょ〜っと気恥ずかしさの伴う表紙ですが。世間的に今作を「○○モノ」と認識されていることに戸惑いを感じつつも、登場人物の細やかな機微を追うのが……(ぐぁ)楽しい!役割上語り部の元彼女と同僚の女性が読者への主人公の心情の理解を助けています。かつてのエヴァンゲリオンのミサトさんみたいですね。
第6話でちょっとした事件が起こるのですが、イブニング誌で読んでいて次号が出るまでがどれだけもどかしかったことか!!中学生だったら校庭で叫んでいることでしょう。
で、著作権表示のページで見かけたサイト↓
http://www.nartis.co.jp/
あれれ・・・?自分の気に入ってる本って、この会社の装丁が多い。今更だけど、装丁を専門に扱っている会社もあったのね。
ではでは。
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