◆It’s precious though invisible...◆
2002年6月8日ほんの感想文(否書評)を書くと用紙が埋まって、なんだかいっぱいその日にした気になるけど…。本人はたいしたことしてないので、あしからず。
森文庫「君の夢 僕の思考」読了。
純粋に新作、ではなくて、今までのノベルスから抜き出したフレーズをより集めて編んだ詩集。図らずも自分でも気になったフレーズのあるページを折って目印をつけていたので、こういった形式は安心して読めます。
わたしが森文庫のなかでも特に気に入っているものとして「すべてがFになる」、「笑わない数学者」、「恋々蓮歩の演習」」、「まどろみ消去」、「臨機応答・変問自在」(さらに第二郡として以下続く「夏のレプリカ」、「今はもうない」、「有限と微小のパン」、「魔剣天翔」、「スカイ・クロラ」、そして二人だけになった)があります。これらは自然とページが折られた枚数が他と比較して多くなっています。
この本を読んでみて、まず最初に気付いたのはまさにそのことでした。60のフレーズが載せられているのですが、お気に入りの5作品だけで25フレーズを占めているのです。多作な森氏の著作を考えれば偶然の産物というわけではないのではないか、とも思えます。そんなわけで統計とってみました。
▼君の夢 僕の思考(母数は60、タイトル簡略)
・F ■■■■
・冷 ■
・笑 ■■■■■■■■■■
・詩 ■■■■
・封 ■■
・ま ■
・夏 ■■
・今は■■■
・数 ■■
・有 ■■■■
・地 ■
・黒 ■
・月 ■
・夢 ■■
・魔 ■■
・今夜■■■■
・臨 ■■■■
・恋 ■■■■■■
・ス ■
・HP ■■■■■
…如実な差が出ているのですけど。やや偏見的な見方かもしれませんが、「読者にそういった内容を読んでもらいたいものに、そのような要素を詰め込んだ」と云えるのではないでしょうか。人生観であるとか、法則性であるとか。物語を通して自分のことを描くとき、というのは文章においても作者の価値観が反映される。分析対象が私一人であるので、精度の程は保証できませんけれど。
…しかしここまで結果が重なって…、きっといい結果なのでしょう。誰が読んでもいい内容の本でしたが、自分にとっては読破したご褒美(?)としていただけました。ごちそうさま〜。
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