◆「いつもの、頂戴」、変わらないでいてくれるルール(イースVI)。◆
2003年10月13日「定義できなければ存在できない」、とは云うけれど。
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PCゲーム「イースVI ナピシュテムの匣」(日本ファルコム製)
http://www.falcom.co.jp/ys6/index.html
まだクリアはしていませんが、所感などを。「古き良き時代の〜」と称したくなるほど、昔ながらのオーソドックスなアクションRPG。やれば楽しい、という賞賛にある種疑問を感じていましたので、個人的に良い教材になるな、と思えます。
と、いうのもこのゲームの面白さとは『自分のモニタ内の代理人たる主人公をデジタルに強く育成する事』、そして『指先にゲームのルールを覚え込ませて操作者の技能をアナログに高める事』、ではないかと感じます。ムリにD/A二項対立させる必要もないかもしれませんが、どちらもレベルが上がりフェイズが移行するという意味では必要な表現か、と判断しました。このルールを適用させるのなら、ストーリィもキャラクタも狂言回しとなり、作品毎にリプレース可能になります。続編作成が容易になりますが…同じベクトルの"面白さ"刺激になってしまう恐れもありますけれども。
基本的なゲームルール("システム"と云う言葉はこの業界的に再定義した方が適切だと感じますので用いません)は旧来から不変。マップをポリゴンで描画したり、アニメーションを追加したり、とビジュアル的に進歩しています。面白さとは相関の薄い部分ですが、「陳腐にならない=アップデートしている」感は伝わってきます。一定のルールの下に、バランスを調整したCPUに遊んでもらうタイプのゲームとして、大変優れている、"いぶし銀"な作品に仕上がっています。
前出のキャラクタレベルだけでも、プレイヤスキル、どちらか一片だけでは中小のイベントをクリアできないようハードルを設けているのも、バランスが秀逸なため好感触です。また、当然のように扱われがちですが、「操作したい動作を入力すれば、そのとおりアクションする」ことに対して大変忠実です。インプット→アクションへのタイムラグが、感覚的に全く生じないように感じます。普通のことが普通に出来る。この辺の調律具合は流石!
このようなテキストでこの作品の"面白さ"は伝わるでしょうか?半分も伝えられなくても、言葉に変換して、定義しなくては客体評価もできませんものね。努力賞なだけで不甲斐ないので、いろいろググってみて下され。
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